むくみとは、水分の摂取量と排泄量のバランスが崩れて、体内の水分とナトリウムが過剰になり、皮膚の下に余分な水分とナトリウムが溜まった状態です。また、睡眠不足や疲労が原因でむくみが出る事もありますが、一過性のものであれば特に治療は必要ではありません。あと、「むくみは飲んで治す」とばかりに薬などに頼りっきりになってしまうのも考えものです。
薬以外でむくみに効果のあるものはないのでしょうか?塩分の摂りすぎによるむくみについては、ナトリウムを排出する作用がある、カリウムあるいはカリウムの多い食品を取る事です。長時間立ちっぱなしだった事による足のむくみには、足の筋肉を鍛えたり、フットバスや足湯が効果的です。静脈やリンパの循環不良によるむくみには、メリロートというサプリメントが、月経前に顔や手足がむくむ時は、利尿作用のあるハーブティなどを飲むといいと言われています。
漢方医学では、気(き)・血(けつ)・水(すい)がバランス良く体内をめぐってゆく事で健康が維持されると考えられています。気は生命エネルギー、血は血液に相当するもの、水は血液以外の体液と考えていただいて差し支えありません。むくみはこの中の「水」が何らかの原因で不調になってしまった状態だと考えられています。
むくみの時に処方される漢方薬の主なものは次のとおりです。帰芍地黄丸・防風通聖丸・八味地黄丸・金匱腎気丸・知柏地黄丸など、妊娠中のむくみには、上記の漢方薬のほか、嗣育保胎丸なども用いることがあります。なお、状況によっては、むくみを引き起こした根本的な原因を治す漢方薬が処方されることもあります。 |